ライブ配信者「ライバー」のサポートをするライバー事務所、またはエージェントと言われる事務所が増えてきました。
そこで、ライバー事務所の設立、立ち上げはどのように行われているのか?また、設立しただけでは機能しないので、どのように運営されているかの方法を、実際の事務所事例を交えてご紹介していきます。
ライバー事務所を設立するには
ライバー事務所設立にあたって必要な工程を解説します。
1.会社を設立する
まず、ライバー事務所を設立する為に必要なのは「法人」です。会社を設立する必要があります。これは、ライバー事務所となる為に、ライブ配信アプリ側が要求している条件だからです。
有力なライブ配信アプリ(17LIVE、Pococha、BIGO、SHOWROOM)のエージェント契約方法を見てもらえば分かりますが、第一に、法人とのみ契約することとなっております。
ここで必要なのが、会社設立費用や、毎年の税金支払い、その管理が必要となってきます。
2.ライブ配信アプリの会社へ審査を通す
次に、ライブ配信アプリ(17LIVE、Pococha、BIGO、SHOWROOM等)の会社へ、自社が「エージェントになりたいです」という意思として、申し込み審査を行わなければいけません。
現状では、エージェントの数が増えていることから、審査が厳しいとは思えませんが、最低限必要なことはありそうです。
必要なことは、法人登記がちゃんとされているか、マネジメントする人がいるのか、だと思います。また、YouTubeのエージェント(MCN)は、審査がとても厳しくなっている状況から予想すると、ライブ配信のエージェント審査は徐々に厳しくなる可能性があります。
ここで必要なのは、エージェント申請するにあたり必要な書類を持っていること、自社がライバーをマネジメント出来る体制を整えていることでしょう。
どの配信アプリが良いか?
今や日本にも数多くの配信アプリがあります。その中でもエージェント拒否の配信アプリと、エージェントウェルカムな配信アプリがあるようです。もちろん、エージェント拒否の配信アプリでは、ライバーを育成することが出来ません。なので、エージェントウェルカムの配信アプリの中でどれが良いかをベースに考える必要があります。
一番人気で安心なのは、国内最大級の配信アプリPococha(ポコチャ)のようです。
Pocochaは、エージェント経由のライバーが数多くいて、全体ライバーの過半数を占めています。国内最大級の配信アプリであり、プライバシーも守られ、エージェントが取り組みやすい仕組みまで整備されているのが特徴です。
現在有名なエージェントのほとんどがPocochaをメインとしている会社が多く、どうやらPocochaは他の配信アプリよりも安定した報酬制度があるように感じます。
どのアプリに審査を通すか?と考えている方は、Pocochaを選んでも良いかもしれません。
3.ライバー事務所設立完了
上記の審査が通れば、ライバー事務所は無事に設立が出来ます。しかし、設立しただけでは売上も無く、設立した法人の税金を考えたら逆に赤字状態になるかと思います。
なので、ここからは運営が重要となると思います。
ライバー事務所の運営で必要なことは?
今や1,000社以上ありそうなライバー事務所、新しく設立するには運営体制の基盤作りがとても重要になりそうです。そうでなければ、競合のライバー事務所に負けてしまう恐れがあるからです。そこで、必要なポイントを挙げていきます。
現在のライバー事務所のパターンを理解する
ライバー事務所と調べるとたくさんの事務所があり、その中でも3つのパターンがありました。
・既にメインで成功している事業があり、サイド事業としてのライバー事務所
・会社のメインがライバー事務所
・個人経営で小さく細々とやっているライバー事務所
詳しく解説していきます。
既にメインで成功している事業があり、サイド事業としてのライバー事務所
これは、会社として、主力の事業があり、脇役としてライバー事務所がある形です。
メリット
メインの事業で売上があるため、潰れるリスクがライバー事業メインの会社より低いです。
また、メインの事業とライバーをかけ合わせるような仕事が可能な為、ライブ配信だけでなく「もっと活動の幅を広げたい!」と思っているライバーにとってベストな事務所です。
会社のメインがライバー事務所
メリット
ライバー事務所がメインの為、社内はライバー事務所に全力を注げる状態です。
ライバーとして成果を上げたい人が集う会社作りが可能です。
デメリット
ライブ配信内ではプロ、配信外では素人というのが専門事務所の場合はつきものです。ライブ配信外のことについては弱みとなる可能性があります。
個人経営で小さく細々とやっているライバー事務所
1人でライバー事務所を運営している個人経営も結構あるようです。ライバーが独立してライバー事務所をつくるときに多いケースです。
自社サイトが無いことも多く、マンパワーで行っている事務所です。
メリット
ライバーやスタッフが少ない為、管理が楽。実力があるライバーが事務所を作った場合、ノウハウの提供が価値になります。
デメリット
多くのライバーをきっちり管理することが難しい。他のパターンの競合事務所に付加価値として負けやすい可能性があります。
実力あるライバーが事務所を作った場合、ノウハウ提供が価値になるが、更に新しい実力者ライバーが事務所を作ったときに差別化しにくい。
上記の3パターンを理解し、自社はどのパターンで、どのような戦い方をするかが重要になりそうです。
また、余談ですがライバーが稼ぎやすいと事務所も稼ぎやすいので、選ぶ配信アプリも慎重に決めた方が良いでしょう。
もし、ライバー事務所で具体的に稼ぐ方法が知りたい、できれば自動化したいと思っている方は下記記事も参考にしてみてください。
公に公開はしていませんが、本気の方の参考になればと思います。
ライバー事務所の運営方法は?
ライバー事務所の運営方法は、前述した事務所のサイト傾向から見て、下記3つは必要になると思います。
・ライバーを獲得する為のスカウト
・ライバーを管理する為の手段
・ライバーをマネジメントする為の人
ライバーを獲得する為のスカウトマン
ライバーが自然に自分の事務所に入ってくることは難しいのでスカウトが必要です。最近では、SNSのDMでスカウトしている人が多く、DM数がライバーの数に影響しそうです。
ライバーを管理する体制
管理とは、報酬の支払い、事務的な作業、違反者がいないかのチェック等になると思います。地味ですが、どのビジネスでも必要な作業です。どういったツールや流れを作るかを事前に決めていた方が良いでしょう。
ライバーをマネジメントする為の人
ライバーをスカウトして、事務所所属のライバーを増やせても、稼いでくれなくては事務所が儲かりません。ライバー事務所はライバーが稼いだ手数料で生きているので、ライバーを稼がせていかなければいけないのです。
そのためにライバーを伸ばすマネジメントが必要になります。自分なのか、スタッフがやるのかで、必要な労働が変わってくると思います。ライバーが増えれば、それだけ労働が増えるという印象です。
ライバー事務所はコスパ良いのか問題はある
上記を考えると、ライバーの設立はそんなに楽ではありません。稼げるビジネスではなく、ライバー事務所をしたい!という熱量を持っているか、相当得意分野でないと長く続けるには難しそうな点が伺えます。
特に参入障壁が低いというメリットがある為、常に競合が現れるというデメリットがつきます。
まとめ
・ライバー事務所を設立するには、法人設立が必要
・現在のライバー事務所のパターンから自社がどれに当てはまるか把握し、メリット・デメリットを理解する。
・運営で必要なスカウト、管理、マネジメントを整備する必要がある。
・参入障壁が低く、競合が多いデメリットあり。